診療コラム

子供の歯列

子供の歯列

子供の歯列形成への原則

歯列(歯並び、咬み合わせ)は全く歯の無い顎を持つ子供のころから、成長と共に仕上がってきます。
歯は萌えて来る時にどこに納まろうかという意志はありません。
歯にかかる力により誘導されてきます。

その力とは、咬む力と、頬や舌からの力、そして歯の根の形成に伴う萌出力が挙げられます。
これらは体の動き、使い方でどのようにも変化してくるため、生活習慣に大きく影響を受けてしまします。
そしてまた、その力は顎の骨の大きさ、バランスの成長にも大きな影響を与えます。

以下の諸注意点を教えていくことは、保護者様の大切な役割と考えます。

とにかく良く咬む

ヒトの最初の咀嚼はオッパイを吸うことに始まります。
吸いやすい哺乳瓶(穴の大きな)は好ましくありません。
十分な吸い付く力が咀嚼の根源になります。
育んだ舌と頬は食物を上あごに押しつけるようになり、
その延長線上に顎の動きをリズムカルに数多く動かし始めます。
数多く咬むことが、歯の凸凹同士が納まる力になります。

良い歯列になるための食事の条件は、

1.あまり硬くないものを30回以上咬む
2.唇を必ずむすんで咀嚼する
3.飲み込むまで飲み物で流し込まない
4.良い姿勢(しっかり座る、正面を向く、テレビを見ない、お茶碗をもって顔を上げる、)

 

口をあけていないこと

唇を開いていると下顎が引けて、顎の位置が悪くなります。
また唇の緊張が得られず歯の位置が外へ流れる(出っ歯)傾向になります。
そして口を開けているとどうしても口呼吸になりやすいものです。

口が開いてしまうのは咀嚼をしないための顎の発育不十分による鼻腔の容量不足という側面もありますが、「息は鼻でするものだ」という認識が大切です。

やっぱり良く歩くこと

顎同士はいつも接触しているわけではありません。
接触していないときは顎は付着している筋肉によってぶら下がっている状態になります。
また歯を合わせる時は、そのぶら下がった位置から閉じることになり、この開いているときの顎の位置の良し悪しが、咬み合わせの良し悪しに直結してきます。
良い顎の位置と言うのは筋肉バランスのとれた位置ということなのですが、このバランスを最も良くする要素が歩行です。

すっと立ち上がった美しい人の姿は歩行というヒトならではの動きによって得られるのです。
歩行というのは口腔周辺では特に首を強く育ててくれます。
手を振って、しっかり歩かせてあげてください。

適度な運動

過激なスポーツや特殊な筋肉使用の運動は、時に体に特有の歪を発生させることがあり、歯列にも現れてくることがあります。

しかし動物は運動するのが身上ですので、穏やかな運動は継続したいところです。
しかしスポーツには精神的なストレスの解消(他には"食"と"趣味"があげられます)
という効用はありますし、社会性を学んでいくためには大切な活動でもありますので、
うまく折り合いをつけて生活に組み込んでください。

子供はいわば白紙のキャンバスです。正しいことも悪いことも知りません。
好みというものも経験の無い状態では、本人が選択した状態とも思いがたいものがあります。
体によいこと、生活によいこと、将来が豊になることを、親は充分に身につけてあげて欲しいと思います。

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